【ファッション】アディダス は、なぜ リーボック の再建に失敗したのか？

※DIGIDAY［日本版］

数カ月間にわたり人々のさまざまな憶測を呼んだあと、アディダス（Adidas）によるリーボック（Reebok）所有はまもなく終了するかもしれない。

アディダスは2020年12月14日、メディアに対して「リーボックの戦略的代替案の検討を開始した。代替案にはリーボックの売却も含まれるが、それに限定されるものではない」ことを認めた。広報担当者は米DIGIDAYの姉妹メディアであるモダンリテール（Modern Retail）に「現在のところ決定は下されておらず、アディダスは新戦略の一環としてリーボックの所有を継続することを決定する可能性もある」とメールで伝えた。

リーボックはドイツのスポーツウェアブランドであるアディダスに買収されて以来、米国のスニーカー市場でシェアを失っていたが、アディダスはここ数年、リーボックに再投資している。リーボックに長い間欠けていた、独自のロイヤルティプログラムのような、デジタル面での基盤を与えている。アディダスはまた、カーディ・Bのようなセレブやクロスフィット（CrossFit）のようなフィットネス団体とのコラボレーションを通じてリーボックの知名度を上げようとしていた。しかし、今になってアディダスがリーボックの戦略的代替案を模索していることは、親会社の目にはブランドが十分に成長していないことを暗黙のうちに認めていることを示している。

NPDグループ（NPD Group）のスポーツウェアアナリストであるマット・パウエル氏は、「アディダスはここ数年リーボックのために正しいやり方を見つけようとしてきた」と語る。しかし、彼は「アディダスによる買収以降、リーボック・ブランドは衰退している」と付け加え、ブランド売却を検討していることは驚きではない、と述べた。

リーボックの売上は2018年と比べて2019年に2%増加した。それまで何年も売上が減少していたことを鑑みると、アディダスにとっては良い成果であった。しかし、リーボックの売上はコロナウイルスの流行中に再び減少し、アディダスが11月に行った第3四半期決算報告によると、リーボックの売上は前年同期比で7%減少している。またアディダスの売上のうち、リーボックが占めている割合はわずかである。2020年の最初の9カ月間ではわずか6.9%となっている。

買収後の経緯と再建計画
アディダスは、リーボックがナイキ（Nike）にも匹敵する競合ブランドになる可能性を見せていた2006年、38億ドル（約3910億円）で買収した。買収当時、アディダスとリーボックは合わせて、米国スニーカー市場の20%近くを所有していた。しかしその後、NPDグループによると、リーボックは市場シェアを失い、2015年にはアディダスとリーボックの米国市場シェアはそれぞれ4%と1%に落ちた。そのため、アディダスはリーボックのコスト削減に躍起になった。

アディダスのカスパー・ローステッドCEOは、「マッスルアップ（筋肉増強）」と呼ばれるリーボック再建計画を2016年に発表した。その内容は、コスト削減策を打ち出したもので、2017年には40のリーボック店舗を閉鎖した。翌年には著名人のヴィクトリア・ベッカム、ガル・ガドットとの提携を発表し、より注目を集めるコラボレーションに投資した。

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今は知らんが大昔はこれ位しか認められて無かった記憶ある