彡(゚)(゚)「ワイは、世界最強の剣士になる」

1 : 2020/07/07(火) 20:59:06.531 ID:BTa15x8mp0707
なんJ合衆国 貴族屋敷

彡*(゚)(゚)「パッパ!またワイに剣技教えてや!!」

彡;[゚][゚]「またかい?やきうは元気だなぁ…」

J( 'ー`)し「良いじゃないの貴方、子どもは元気なのが一番でしょ?」

彡[゚][゚]「それはそうだが…」

彡*(゚)(゚)「パッパ!はよはよ!!」ユサユサ

彡[゚][゚]「あーわかったわかった、じゃあ中庭行こう!木刀は持ったな?」

彡*(゚)(゚)「持っとるで!」つ木刀

彡[゚][゚]「よし、じゃあ直行だ」

彡*(^)(^)「よっしゃ!!」

J( 'ー`)し(……ふふ、本当に元気ね、やきうは)

2 : 2020/07/07(火) 20:59:42.962 ID:BTa15x8mp0707
中庭

彡[゚][゚]「まずこの型はこう」

ビュンッ

彡*(゚)(゚)「おー」

彡[゚][゚]「見えたかい?」

彡*(゚)(゚)「んーん全然。まったく見えへんかったで!」

彡[゚][゚]「うん、素直で宜しい。じゃあゆっくりやってみせるよ」

シュッ スイッ ヒュンッ

彡[゚][゚]「今度は見えただろ?」

彡*(゚)(゚)「おん、しっかり見えたで!」

彡[゚][゚]「これが『業』だ」

彡*(゚)(゚)「わざ?」

3 : 2020/07/07(火) 21:00:10.177 ID:3aLGb8pW00707
ワイよりゼットの方がつよい
4 : 2020/07/07(火) 21:00:17.825 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「うん。例えばこれは、超高速で心臓部を3回程突き剥き出しになった心臓を今度は本気でブスッ!と刺しちゃう業だね」

彡*;(゚)(゚)「そ、それヤバいんとちゃうか…?」

彡[゚][゚]「そう、ヤバいよ。だから『業』なのさ」

彡[゚][゚]「『業』とは『技』である前に、『カルマ』なんだよ。使えば必ず相手に致命傷を与え、そのまま死を与えるモノなんだ」

彡[゚][゚]「だからこれを間違っても人に使ってはならないし、見せびらかすのさえダメだ」

彡[゚][゚]「これを使って良い時は、自分の身に危険が迫った時、もしくは」

彡*(゚)(゚)「もしくは?」

5 : 2020/07/07(火) 21:01:02.758 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「自分の大切な人が命を失いそうになった時、くらいかな」

彡*(゚)(゚)「…『業』って、それくらい凄いんやなぁ」

彡[゚][゚]「そうだね、凄いよこれは。容易く人の命を奪える絶対的な方法だからね」

彡*;(゚)(゚)「……えっ、もしかしてパッパ、今からそれをワイに…?」

彡[^][^]「ハハ、そんな訳ないじゃないか。僕がやきうに教えるのは所謂『護身の型』だよ」

彡*(゚)(゚)「護身の型?」

彡[゚][゚]「うん。…そうだな、やきう」

チャキッ

彡*;(゚)(゚)「!?」

6 : 2020/07/07(火) 21:01:50.955 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「いつでも、何処からでもいい。本気で打ち込んできてごらん」

彡*;(゚)(゚)「え、でも……」

彡[゚][゚]「遠慮しなくて良いよ。僕はこの国有数の騎士だよ?それも騎士団長だ。子どもの剣に負ける訳がない」

彡*(゚)(゚)「…ええんやな?」

彡[゚][゚]「ああ」

彡*(゚)(゚)「なら本気で行くで!」ダッ

7 : 2020/07/07(火) 21:02:10.681 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「」スッ

彡*;(゚)(゚)「!!」

彡[゚][゚]「」コンッ

彡*;(-)(゚)「あだっ!?」

彡[゚][゚]「」ヒュッ トンッ

彡*(×)(×)「ぎゃっ」ベチャッ

彡[゚][゚]「どうだい、当てられなかったろ?」

彡*;(゚)(゚)「せ、せやな…」イタタ

8 : 2020/07/07(火) 21:02:36.801 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「まぁとにかく、体験して分かっただろ?これが『護身の剣』だ」

彡*(゚)(゚)「…要するに、相手に何もさせず、最短最速で蹴りをつける剣技、って事やろ?」

彡[゚][゚]「そう、その通りだ。まぁ、これだけが真髄じゃないけどね」

彡*(゚)(゚)「せやな、これはこれで護身にはなっとるけど…」

彡[゚][゚]「うん、そうだ。本格的な護身とは言えないよね」

チャキッ

9 : 2020/07/07(火) 21:02:58.874 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「やきうの言う通り、今のは『攻性防禦』とも言えるものだ」

彡[゚][゚]「本質的には防御を旨とするが、行動としては攻撃的なそれと言えるからね」

彡[゚][゚]「しかし」

ヒュンッ

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンッ

彡*(゚)(゚)「お、おお……」

彡[゚][゚]「見えたかい?」

彡*(゚)(゚)「少しだけやけど」

彡[゚][゚]「だろうね。これは所謂受け流しの型だから、一気に腕を振り上げたりはせず、全てが流動的だ」

10 : 2020/07/07(火) 21:03:20.454 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「ゆえに途切れるという事がないのだから、当然それを目で追えるに決まっている」

彡[゚][゚]「で、色々説明し終えたところで」スッ

彡*(゚)(゚)「?」

彡[゚][゚]「さっきも言ったが、やきうにはこの『護身の剣』を習ってもらう。ただ、やきうは僕の息子だからか、生まれつきそれなりにセンスが良い」

彡*(゚)(゚)「ん、せやな!」

彡[゚][゚]「だから正確には剣ではなく」

ガシャッ

彡*(゚)(゚)「…なんやこれ?なんでちょっと曲がっとるんや?」

彡[゚][゚]「これは刀というんだ」

彡*(゚)(゚)「刀」

11 : 2020/07/07(火) 21:03:42.175 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「そうだ。今までは『慣らす』為に剣を持たせてきたが…やきう程のセンスがあるなら、刀を渡しても良いかな、と思ってね」

彡*(゚)(゚)「…刀と剣の違いは?」

彡[゚][゚]「よく分かんない」

彡*;(゚)(゚)「ファッ!?」

彡[゚][゚]「ごめんごめん、でもそうとしか言えないんだよ。なんたって異国の武器だからね」

彡*(゚)(゚)「異国の武器?」

彡[゚][゚]「うん。ほら、僕騎士団長だろ?こういう立場だと、ちょっとした事で献上とかされたりするのさ。で、その時に」

彡*(゚)(゚)「貰った?」

彡[゚][゚]「うん」

12 : 2020/07/07(火) 21:04:03.059 ID:BTa15x8mp0707
彡*;(゚)(゚)「で、でもなんでそれをワイに?オーソドックスに剣で教えてくれた方がええやろ?」

彡[゚][゚]「んー……やきうはさ。オリジナル、って憧れない?」

彡*(゚)(゚)「オリジナル?」

彡[゚][゚]「そう。唯一の存在」

彡*(゚)(゚)「オンリーワンって事か?まぁ、確かに憧れはするけど」

彡[゚][゚]「現在この大陸では、刀はそれ程流行っていない。で、剣技自体は刀でも習える。加えて、やきうはセンスが良い」

彡[゚][゚]「この大陸でパイオニアになれ、とまでは言わないよ。でもね、やきうみたいな才能のある者が、幼少から刀を極めれば…それは、大きな武器になると思わない?」

彡*(゚)(゚)「……まぁ、確かに」

13 : 2020/07/07(火) 21:04:23.423 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「だろ?目指さない理由がないだろ?刀の遣い手をさ」

彡*;(-)(-)「……はぁ。パッパがそこまで言うんならしゃーないな」

彡[゚][゚]「お、じゃあ」

彡*(゚)(゚)「わぁーったわ。ええで、やったるわ!ワイは刀で剣の道を進むで!」

彡[^][^]「おぉ、ありがとうなやきう!!じゃあ今日からお父さん、いっぱい教えてあげるからな!」

彡*(゚)(゚)「おう、どんと来いや!!」

14 : 2020/07/07(火) 21:05:36.693 ID:BTa15x8mp0707
数ヶ月後

彡[゚][゚]「違う、そこはこうだ!」ビュンッ

彡*(゚)(゚)「こ、こうか!」ビュン

彡[゚][゚]「遅い、こうだ!」ビュンッ

彡*(゚)(゚)「らぁ!!」ビュンッ

彡[゚][゚]「! そう、それだ!もう一回やってみろ!」

彡*(゚)(゚)「らぁっ!!」ビュンッ

彡[゚][゚]「…よし、完全に極めたな」

彡*(゚)(゚)「お、そマ?」

彡[゚][゚]「マジマジ。本当やきうは筋が良いよね」

彡*(゚)(^)「へへ、それ程でもないで~」ヘヘヘ

J( 'ー`)し「はいはいそこ2人~、もうご飯よー!はやくいらっしゃーい!」

彡*(゚)(゚) 彡[゚][゚]『はーい!』

15 : 2020/07/07(火) 21:05:56.663 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「…最近、VIP連邦の動きが怪しいんだ」

J( 'ー`)し「VIP連邦が?でも、あそこただ古くから在るだけの国だった筈じゃ…」

彡[゚][゚]「最近まではそうだったんだけどね。何故か、数日前を境に急激に軍事予算を増やしている」

彡[゚][゚]「…この状態が後数年続けば、戦争も避けられないかもしれないな」

J( 'ー`)し「……そう」

彡*(゚)(゚)(なんの事話しとるんやろ)モグモグ

16 : 2020/07/07(火) 21:06:24.209 ID:BTa15x8mp0707
五年後 修練場

彡(゚)(゚)「せいッ!!」

彡[゚][゚]「むっ」ギィン!!

彡(゚)(゚)「はっ!」シュッ

彡[゚][゚]「ふッ」

ガギィン!

彡(゚)(゚)「」バッ

彡[゚][゚]「ッ、そこッ!」ヒュンッ

彡;(゚)(゚)「うおっ!?」

ギギィン!!

17 : 2020/07/07(火) 21:06:42.700 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「…今のは、勝てたと思ったんだけどな」グググググ…

彡;(゚)(゚)「あっぶな……」グググググ…

彡[゚][゚]「……」スッ

彡(゚)(゚)「…?」

彡[゚][゚]「もう夜だ。修練場の利用時間をそろそろ過ぎてしまう」

彡(゚)(゚)「あ……すまん、夢中になり過ぎて気付かんかった」

彡[゚][゚]「仕方ないよ。さ、出よう」

18 : 2020/07/07(火) 21:07:14.008 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「やきう、本当に強くなったね」テクテク

彡(゚)(゚)「え?いや、そりゃまぁ…最高の環境に最高の血統があるしなぁ」テクテク

彡[゚][゚]「…もう17か」テクテク

彡(゚)(゚)「ん?おお、せやな」テクテク

彡[゚][゚]「…やきうはさ、戦争について、どう思う?」テクテク

彡(゚)(゚)「……どうって、そりゃ避けたいと思うやろ」テクテク

19 : 2020/07/07(火) 21:07:36.953 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「…そっか。いや、その言葉を聞いて安心したよ」テクテク

彡(゚)(゚)「?」テクテク

彡[゚][゚]「ほら、最近の若者は戦争と聞くとすぐ出ようとしたがるからさ。どうにか有名になりたいんだろうね」テクテク

彡(゚)(゚)「あー…まぁ、ワイも気持ちは分かるけどな。それでも無為に人が死ぬだけの争いに、身を置きたいとは思わんわ」テクテク

彡[゚][゚]「……」ピタ

クルッ

彡(゚)(゚)「ん? どうしたんやパッパ、いきなり止まって」

彡[゚][゚]「…やきう。落ち着いて聞いてくれ」

彡(゚)(゚)「……おう」

彡[゚][゚]「……」

グッ

20 : 2020/07/07(火) 21:08:17.325 ID:BTa15x8mp0707
彡[゚][゚]「僕は、明日から戦争に出る」

彡;(゚)(゚)「………なッ」

彡[゚][゚]「驚くのも無理はない。…隠していて、すまなかった」

彡;(゚)(゚)「……相手国は?」

彡[゚][゚]「VIP連邦。五年前から急激に勢力を拡大し、様々な国を併呑した大国だ」

彡(゚)(゚)「……パッパ、騎士団長なんやろ?前線には、行かんよな?」

彡[゚][゚]「……正直、分からないよ。最近の連邦の動きは本当に異常だ。僕の様な実力者は、寧ろ駆り出されるかもしれない」

彡;(゚)(゚)「う、うせやろ?せ、せやったらワイも───」

彡#[゚][゚]「それはダメだ!!」

彡;(゚)(゚)「え…」

21 : 2020/07/07(火) 21:09:00.568 ID:BTa15x8mp0707
彡;[゚][゚]「あ…ご、ごめん、急に怒鳴ったりして。…でもさ、やきうは来ちゃダメだ。まだやきうは未成年だし、若いんだ。こう言う戦場には来ちゃいけないよ」

彡(゚)(゚)「……そう、か」

彡[゚][゚]「うん……ごめんね。でも、僕はしっかり帰ってくるから。別に死にやしないし、そこは心配しなくていいよ」

彡(゚)(゚)「……おう。次、いつ帰ってくるんや?」

彡[゚][゚]「三年後くらい、かな。順調に進めばだけど」

彡(゚)(゚)「そうか……まぁ、なんや。パッパは強いしな、そこに関してはワイも疑っとらん。ただ…」

彡[゚][゚]「……?」

彡(゚)(゚)「…あんまり遅くなって、マッマを心配させるんやないで?」

彡[゚][゚]「……ああ、そうだね」

彡(゚)(゚)「気をつけて行ってこいよ。油断はせん様にな」

彡[゚][゚]「うん、頑張るよ」

22 : 2020/07/07(火) 21:09:56.963 ID:BTa15x8mp0707
翌日 貴族屋敷

彡[゚][゚]「じゃあ母さん、行ってくるよ」

J( 'ー`)し「……貴方、死なないでね………」

彡[゚][゚]「勿論さ」

彡(゚)(゚)「…何ならもっとはやく帰ってきてもええんやで」

彡[゚][゚]「はは、そうなれば良いね。…母さんを、頼んだぞ」

彡(゚)(゚)「当たり前や」

彡[゚][゚]「」コクッ

( 0w0)「団長、そろそろ…」

彡[゚][゚]「ん、分かった。…じゃあ、また三年後に」

J( 'ー`)し「ええ…絶対よ、絶対戻ってきてね……!!」

彡#(゚)(゚)「戻ってきたらすぐワイと勝負せぇよーーー!!」

彡[゚][゚]

彡[^][^]

23 : 2020/07/07(火) 21:10:19.876 ID:BTa15x8mp0707
結論から言おう

パッパはあの後、戦死した

連邦最強の戦士、内藤ホライゾンと会敵した為だった

ホライゾンの部隊が帝国軍本陣の背後に移動中、連邦の動きをキャッチしたパッパが少数で偵察を行った為だ

当初は、パッパの部隊が圧倒したらしい

その証拠に、ホライゾンの部隊の生存者は片手で数える程度だったと言う

しかし、ホライゾン自体が強過ぎた

24 : 2020/07/07(火) 21:11:13.002 ID:BTa15x8mp0707
結論から言おう

パッパはあの後、戦死した

連邦最強の戦士、内藤ホライゾンと会敵した為だった

ホライゾンの部隊が合衆国軍本陣の背後に移動中、連邦の動きをキャッチしたパッパが少数で偵察を行った為だ

当初は、パッパの部隊が圧倒したらしい

その証拠に、ホライゾンの部隊の生存者は片手で数える程度だったと言う

しかし、ホライゾン自体が強過ぎた

26 : 2020/07/07(火) 21:11:28.890 ID:BTa15x8mp0707
ホライゾンは魔導士としてはイレギュラーである、虚無魔法の遣い手だった

触れた物質全てを、無に帰す魔法だ

当然こんな魔法は誰もが訓練して使える様な代物ではなく、ホライゾンのみが使えると言う事だった

要するに、パッパは運が悪かった

パッパの部隊は、ホライゾンを退却させる事には成功したものの、生存者は0

パッパとパッパの部下23名は、全員死亡した

27 : 2020/07/07(火) 21:11:58.969 ID:BTa15x8mp0707
葬儀

J( ;ー;)し「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」ポロポロ

彡(-)(-)「……」

( ´_ゝ`)「……お悔やみ申し上げます」

J( ;ー;)し「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」ポロポロ

彡(-)(-)「…ありがとう、ございます」ペコッ

( ´_ゝ`)「……私は、お父様とは酒飲み仲間でしかありませんでしたが。彼は奥様と君の事を、本当に誇りに思っていました」

彡(-)(-)「……そう、ですか」

( ´_ゝ`)「……すみません、もう行きます。どうかあなた方に、幸福があらん事を」

ガチャンッ

28 : 2020/07/07(火) 21:12:20.463 ID:BTa15x8mp0707
彡(゚)(゚)(……今ので、最後か)

彡(゚)(゚)「……」

ポロッ

彡(゚)(; )「……う、ぅ」

彡(;)(;)「ううううう……」

J( ;ー;)し「ああああああああああああ……」

『うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!』

29 : 2020/07/07(火) 21:12:39.292 ID:BTa15x8mp0707
一ヶ月後 貴族屋敷

J( 'ー`)し「やきう、居る?」

彡(゚)(゚)「」ブンッ ブンッ

J( 'ー`)し「…やきう」

彡(゚)(゚)「」ブンッ ブンッ

J( 'ー`)し「…やきう!」

彡(゚)(゚)「!」ブンッ…

彡(゚)(゚)「なんや、マッマ」

J( 'ー`)し「……大事な話があるの」

彡(゚)(゚)「ここで話せない様な事か?」

J( 'ー`)し「うん」

彡(゚)(゚)「じゃあ今下行く、待っててや」

30 : 2020/07/07(火) 21:13:01.640 ID:BTa15x8mp0707
彡(゚)(゚)「で、何の話や」

J( 'ー`)し「……お母さんね、この家売ろうと思っているの」

彡(゚)(゚)「……何でや。遺産は莫大にあるやろ?何なら遺族年金もある」

J( 'ー`)し「……そうなんだけど、ね。…ここにいると、お父さんの事が頭にこびりついて……」

J( ;ー`)し「な、涙が……で、て……ぅ、う、ううううう………」グスッ

彡(゚)(゚)「……だから、ワイにも着いて来いと」

J( ;ー`)し「う、うん……」ヒッグ

彡(゚)(゚)「………」

ガタッ

J( ;ー`)し「や、やきう?」

31 : 2020/07/07(火) 21:13:27.056 ID:BTa15x8mp0707
彡(゚)(゚)「マッマ」

彡(゚)(゚)「ワイは、旅に出る」

J( ;ー`)し「……」

J( ;ー`)し「……」

J( ;ー`)し「……は?」

彡(゚)(゚)「旅に出る、って言っとるんや」

J( ;ー`)し「……どう、して?」

彡(゚)(゚)「内藤ホライゾンを56す力を得る為や」

J( ;ー`)し「……! まさか……!!」

彡(゚)(゚)「せや。ワイがパッパの仇を取る」

32 : 2020/07/07(火) 21:13:54.743 ID:BTa15x8mp0707
J( ;ー`)し「ダメよ!!貴方まで失ったら、私どうやって生きていけば…!!」

彡(゚)(゚)「失う?ふざけんな、何ワイが死ぬ前提で物言っとるんや?」

J( ;ー`)し「え……」

彡(゚)(゚)「ワイはこれから、世界各地の強者を狩りに行く。無論、いきなり隔絶した強さの奴を狙う訳とちゃう。精々、同格クラスから狙っていく」

彡(゚)(゚)「で、しっかり実力を付けてから挑む。やから絶対に死なん、問題は無い」

J( ;ー`)し「そう言う話じゃないでしょ!?ホライゾンは連邦最強の人間なのよ!?それを、どうやって…!!」

彡(゚)(゚)「せやな。奴は連邦最強や、帝国で十指に入っていたパッパを打倒した辺り、それは事実なんやろうな。やったら」

彡(゚)(゚)「───ワイは、世界最強の剣士になれば良い」

33 : 2020/07/07(火) 21:14:20.893 ID:BTa15x8mp0707
J( ;ー`)し「ダメよ!!貴方まで失ったら、私どうやって生きていけば…!!」

彡(゚)(゚)「失う?ふざけんな、何ワイが死ぬ前提で物言っとるんや?」

J( ;ー`)し「え……」

彡(゚)(゚)「ワイはこれから、世界各地の強者を狩りに行く。無論、いきなり隔絶した強さの奴を狙う訳とちゃう。精々、同格クラスから狙っていく」

彡(゚)(゚)「で、しっかり実力を付けてから挑む。やから絶対に死なん、問題は無い」

J( ;ー`)し「そう言う話じゃないでしょ!?ホライゾンは連邦最強の人間なのよ!?それを、どうやって…!!」

彡(゚)(゚)「せやな。奴は連邦最強や、合衆国で十指に入っていたパッパを打倒した辺り、それは事実なんやろうな。やったら」

彡(゚)(゚)「───ワイは、世界最強の剣士になれば良い」

34 : 2020/07/07(火) 21:14:50.332 ID:BTa15x8mp0707
J( ;ー`)し「……世界、最強?」

彡(゚)(゚)「せや。世界最強の剣士になって、世界最強の剣技で以て、ホライゾンを56す。それなら確実に安心やろ?」

J( ;ー`)し「……馬鹿げてるわ」

彡(゚)(゚)「せやろな」

J( ;ー`)し「頭、おかしいわ」

彡(゚)(゚)「せやな」

J( ;ー`)し「そんな事、できる訳ないわ」

彡(゚)(゚)「出来る出来ないの問題やないねん、やるんや」

35 : 2020/07/07(火) 21:15:12.787 ID:BTa15x8mp0707
J( ;ー`)し「……」

彡(゚)(゚)「……」

J( ;ー`)し「……」

彡(゚)(゚)「……」

J( ;ー`)し「……」

クルッ

J( ;ー`)し「……勝手にしなさい」

彡(゚)(゚)「ああ、勝手にやらせて貰うで」

J( ;ー`)し「………」

彡(゚)(゚)「そうと決まったからには早速準備するで。善は急げやからな」

ガサゴソ

J( ;ー`)し(………)

36 : 2020/07/07(火) 21:15:33.081 ID:BTa15x8mp0707
翌日

彡(゚)(゚)「んじゃ、もう行くで」

J( 'ー`)し「……いつ、また会えるの」

彡(゚)(゚)「ホライゾンを殺したら、やな」

J( 'ー`)し「……ここから南東の村に、引っ越すわ。…辛くなったら、いつでも会いに来ていいからね」

彡(゚)(゚)「……ああ」

ザッ

彡(゚)(゚)「じゃあな、マッマ」

37 : 2020/07/07(火) 21:15:50.007 ID:BTa15x8mp0707
J( 'ー`)し「……」

J( 'ー`)し(……神様)

J( 'ー`)し(どうか、どうか。この卑しき私めの、たった一つの願いをお聞きください)

J( 'ー`)し(父も亡くし、母とも別れ、たった一人、茨の道を突き進む我が息子に)

J( 'ー`)し(貴方様の、偉大なる祝福をお与えください……)

38 : 2020/07/07(火) 21:16:06.409 ID:BTa15x8mp0707
山道

彡(゚)(゚)(まずは、帝国内の人間でも狩るか)

彡(゚)(゚)(確かここから南西に向かった所に、大盗賊団の支配する都市があると聞いたな)

彡(゚)(゚)「……所詮盗賊のボスや、そこまで苦戦するとも考え難い」

彡(゚)(゚)「初戦の相手としては、うってつけやろな」

39 : 2020/07/07(火) 21:16:26.761 ID:BTa15x8mp0707
完全自由都市ロリレープ

ワイワイ

ガヤガヤ

ザッ

彡(゚)(゚)「ここが完全自由都市、ロリレープ…」

彡(゚)(゚)(以前は別の名前やったらしいけど、支配者が代わってからはこの名前に改名された、やったな)

彡(゚)(゚)「まずは情報収集でもするか…」

40 : 2020/07/07(火) 21:16:46.906 ID:BTa15x8mp0707
寂れた酒場

カランコロン

(U^ω^)「いらっしゃいませ~」

彡(゚)(゚)「マスター、適当なツマミとワイン一杯」

(U^ω^)「あいよ~」コポポ

彡(゚)(゚)「なぁマスター」

(U^ω^)「はいなんでしょ」ゴト

彡(゚)(゚)「この街を牛耳ってる盗賊について、詳しく話を聞かせてくれへんか?」

(U^ω^)「…? まぁ、別に構いませんが。何か、彼らにご用事でも?」

彡(゚)(゚)「まぁ、な」

41 : 2020/07/07(火) 21:17:08.060 ID:BTa15x8mp0707
(U^ω^)「あー、もしかして加入でも考えてる口です?なるほどね、そういう事なら確かに事前にある程度知っといたほうがいいかもしれませんしねえ」

彡(゚)(゚)「ん、あぁ……まそんなトコや」

(U^ω^)「んじゃまぁ要点だけパパッと説明しちゃいましょうかね。まず、この都市を実効支配している集団───ようかん団ですが、彼らの特徴として、なんと言っても数が多い!」

彡(゚)(゚)「数が多い?」

(U^ω^)「ええ、そうなんですよ。確か、構成員だけで3000人超えるんじゃなかったかな?」

彡(゚)(゚)「3000…そら多いな」

(U^ω^)「でしょ?でですね、次彼らの活動内容なんですけどね…まぁ、ちょっと胸糞悪い話になりますがね、彼ら、人身売買をしてたんですよ」

彡(゚)(゚)「人身売買…」

(U^ω^)「ええ。それも、幼女中心に。ようかん団っていうのも羊羹が元ではなく、幼姦団なんじゃないかって言われてる始末ですよ」

42 : 2020/07/07(火) 21:17:36.542 ID:BTa15x8mp0707
彡(゚)(゚)「何でそんなのが一都市を支配出来とるんや?数だけでは支配なんて無理やろ?」

(U^ω^)「まぁ普通に考えたらそうなんですがね……トップの人間、ようかんマンって言うんですけどね。彼がべらぼうに強いんですよ」

彡(゚)(゚)「ようかんマン、か。ふざけた名前やな」

(U^ω^)「ですよねえ。ただ、彼の拳法を見たらそんな事街中では言えなくなりますよ」

彡(゚)(゚)「そんな凄いんか?」

(U^ω^)「そりゃもちろん。例えばですねぇ…ああそうそう、半年くらい前かな?都市の奪還の為に帝国から派遣された騎士団が居たんですけどね、彼らの内の1割…凡そ500人くらいかな。それを、あのようかんマンが殺しちゃったんですよ」

彡(゚)(゚)「…500人、全員?」

(U^ω^)「全員です。それも怪我をした人間含めれば、どれ程にのぼるか…正に一騎当千、という言葉が正しい存在ですよ。化け物です」

43 : 2020/07/07(火) 21:17:55.505 ID:BTa15x8mp0707
彡(゚)(゚)「何でそんなのが一都市を支配出来とるんや?数だけでは支配なんて無理やろ?」

(U^ω^)「まぁ普通に考えたらそうなんですがね……トップの人間、ようかんマンって言うんですけどね。彼がべらぼうに強いんですよ」

彡(゚)(゚)「ようかんマン、か。ふざけた名前やな」

(U^ω^)「ですよねえ。ただ、彼の拳法を見たらそんな事街中では言えなくなりますよ」

彡(゚)(゚)「そんな凄いんか?」

(U^ω^)「そりゃもちろん。例えばですねぇ…ああそうそう、半年くらい前かな?都市の奪還の為に合衆国から派遣された騎士団が居たんですけどね、彼らの内の1割…凡そ500人くらいかな。それを、あのようかんマンが殺しちゃったんですよ」

彡(゚)(゚)「…500人、全員?」

(U^ω^)「全員です。それも怪我をした人間含めれば、どれ程にのぼるか…正に一騎当千、という言葉が正しい存在ですよ。化け物です」

44 : 2020/07/07(火) 21:18:16.763 ID:BTa15x8mp0707
彡(゚)(゚)「……」

彡(゚)(゚)(…ワイは、実際に5000人に囲まれたとして……500人以上を、殺せるんやろか)

彡(゚)(゚)(確かにワイは強い。パッパとまともに張り合えるくらいは)

彡(゚)(゚)(……ただ、それでもワイにそこまでの殲滅力はあるのか?体力はどうや?精神的な面は?…何より、それだけの者を56す覚悟は?)

タラッ

彡;(゚)(゚)「……」

(U^ω^)「…お客さん?」

彡(゚)(゚)「! あ、ああ…なんや?」

(U^ω^)「いえ、何かボーッとしていたご様子でしたので…お話、続けても?」

彡(゚)(゚)「すまんな、頼むわ」

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