日本で唯一！「冷房のない」札幌市営地下鉄は酷暑で苦情殺到？今夏は窓全開で走行

今年の夏は例年にない酷暑が続いており、北海道でも非常に暑い夏となった。そんな北海道の中心都市である札幌市を走る地下鉄は、日本で唯一冷房が搭載されていない。

北海道は比較的冷涼な気候であることから、地下鉄開業当時は冷房がなくても問題がないという判断だったのかもしれないが、北海道新聞の報道によると昨今の酷暑による影響で、利用者から冷房がないことに対する苦情が相次いでいる。

また、札幌市営地下鉄への冷房の搭載については、ゴムタイヤにかかる重量の制限などから、技術的に難しい側面もあるという。

筆者もこの3連休中に、札幌市営地下鉄の東西線を利用した。北海道では9月も半ばを過ぎると長袖を着なければ肌寒いくらいの気候であるが、今年はそのようなことはなく、いまだに半袖を着なければかなりの暑さを感じる。

今回乗車したのは、東札幌―琴似間であったが、札幌市営地下鉄の3路線で運行されているすべての車両には冷房が搭載されていないことから、全車両の窓を全開にして運行されていたことが印象的であった。

窓を閉め切ってしまえば、おそらくは蒸し風呂状態となってしまう可能性が高いと思われるが、窓を全開にしていることで、窓から吹き込む風でどうにか車内の環境を維持できている状態のように感じられた。

札幌市営地下鉄の特徴は、全線がゴムタイヤ式の案内軌条式鉄道という日本唯一の規格により運行が行われている。つまり、ゴムタイヤで走る電車によって地下鉄の運行が行われているのである。

札幌以外の地下鉄は、鉄のレールに鉄の車輪といった一般の鉄道として建設されているが、札幌の地下鉄は騒音対策なども含めて一般の鉄道よりも静粛性に優れるとされたゴムタイヤ方式が採用されてた。

しかし、この酷暑の影響で窓を全開にして走行しなければならなくなってしまっていることなどから、最大の強みとされている静粛性は犠牲になってしまっていたのは気になった。

筆者は、東豊線沿線の高校に通学していたが、当時は、真夏であっても冷房がないことについて、特段、不快を感じることがない程度の冷涼な気候だった記憶があるが、

昨今は年々、夏の暑さが深刻化していることから、札幌市営地下鉄の冷房問題について何らかの解決が図られることが望まれる。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/0bb1c990811d3db93644bc297457bb41fe5b7439