今年の忘年会、「参加したい」79％　ハードル低くなった?

2023年も残すところ、あと2カ月――。やや気が早いかもしれないが、忘年会の季節が近づいてきた。新型コロナウイルス禍の影響も収束しつつある中、今年の忘年会はどうなるか。

10～19人が最多
　ウェブ日程調整ツール「調整さん」を運営するミクステンド（東京都）は6日、忘年会に関するインターネット意識調査（10月6～20日調査、回答者4147人）を公表した。

　忘年会に「参加したい、参加を予定している」が53％、「どちらかと言えば参加したい」が26・5％で、全体の79・5％が参加する意向があるとの結果だった。近年は“忘年会離れ”も指摘されるが、コロナ禍による行動制限がなくなったことで、忘年会のハードルはある程度低くなっているようだ。

　参加規模については、10～19人が最多で32％に上った。5～9人（27・4％）、30人以上（20・7％）が続いた。10人以上でまとまった忘年会を実施したい層が全体の65・4％に上った。

　「10人以上」との回答者に理由（複数回答可）を尋ねると、「コロナ前は同じくらいの人数で忘年会をしていたため」が37・3％と最多。次いで「新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したため」は29・2％だった。コロナ感染に対する警戒感が徐々に薄らいでいる様子がうかがえる。

「調整が面倒」48%
　そもそも、最近は飲み会に対する前向きな意見も少なくない。法人向けフードデリバリー事業を手掛ける「くるめし」（東京都）が公表したネット意識調査（10月6～13日調査、回答者719人）によると、職場での飲み会について「交流が深まる良い機会」との意見が全体の76・6％を占めた（複数回答可）。20代に限ると、95・2％に上るという。同社の担当者は「コロナ禍でお酒を飲む機会に恵まれなかった人々が飲み会の価値を重く見ているのではないか」と推察した。

　ただ、飲み会の負担や不安（複数回答可）について、全体の48・1％が「スケジュール調整が面倒くさい」と回答。「家事・育児をパートナーに任せることが難しい」「家庭の事情で夜は参加できない」といった意見が寄せられたという。

　共働きの増加など生活様式の多様化を背景に、多人数が参加する飲み会の調整が難しくなっている実情も垣間見えた。【浅川大樹】

毎日新聞 2023/11/7 06:30（最終更新 11/7 06:30） 948文字
https://mainichi.jp/articles/20231106/k00/00m/020/217000c