水回り修理のトラブル急増。トイレの詰まりに23万円。徐々に価格をつり上げる手口が特徴

「水回り修理」トラブル急増、京都弁護士会有志が弁護団結成
https://mainichi.jp/articles/20210210/k00/00m/040/261000c

トイレの詰まり解消のため、京都市上京区の男性が依頼した業者の請求書。23万円を支払った＝住田浩史弁護士提供

23万円の支払いを要求してきた業者のホームページ。「出張・見積もりは無料」「1000円から」などと書かれている＝住田浩史弁護士提供（画像の一部を加工しています）

トイレが詰まり、インターネットを検索して見付けた業者を呼んだら、法外な代金を請求された――。
水回りの修理など消費者宅を訪問して対処する業者を巡るトラブルに対応しようと、京都弁護士会の有志が
弁護団を結成した。同種のトラブルは全国で増えており、京都府内でも相談が急増。焦りにつけ込み、
徐々に価格をつり上げる手口が特徴的といい、注意を呼び掛けている。

トイレ詰まり解消に計23万円請求も

　京都市上京区で一人暮らしする20代の男性会社員は2020年12月のある夜、自宅のトイレが詰まった。ネットで探して
「出張・見積もりは無料」「1000円から」などと説明していた修理業者に翌日昼、電話した。

　約1時間半後、業者の男性が一人で訪れた。ポンプを使った作業では詰まりが解消されず「便器の脱着作業が必要です。
3万円ですが、良いですか」と口頭で確認された。その後も「通管に1メートル当たり1万5000円」「高圧洗浄に4万円」などと、
新たな作業をするたびに追加料金を請求され、最終的に23万円をクレジットカードで支払った。

　京都弁護士会の消費者保護委員会委員長を務める、住田浩史弁護士は「作業ごとに追加料金を請求し『ここで終えたら、
今まで払った料金が無駄になる』という心理を生んでいる」と指摘する。不審に思った男性から相談を受けると、
約1カ月後に23万円全額を業者から返金させた。弁護団の一員として被害者の救済や情報発信にも取り組んでおり
「被害に遭ってしまったら、地元の消費生活センターや弁護士に相談してほしい」と話す。

　国民生活センターによると18日現在、全国から寄せられた同様の相談は19年度で3724件と、
15年度（2081件）の約1・7倍まで増加。20年度も既に3947件が寄せられた。府内でも相談は増えており、
京都市消費生活総合センターによると、近年は10～20件前後だったが、20年は40件と急増。担当者は
「市水道局の指定業者を利用するなどし、ネット上の安値の広告などにつられないで」と呼び掛けている。

　弁護団の連絡先は、事務局長の増田朋記弁護士（075・222・0011）。

とにかく非常にしつこくてうるさい客だと思わせないとダメ