【中国】殺人など刑事責任問う年齢を１２歳に引き下げ…少年の凶悪犯罪相次ぎ

読売新聞 12/27(日) 22:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a9b1c73084965008a4f169224d041647404e347

【北京＝田川理恵】中国の国会にあたる全国人民代表大会（全人代）常務委員会は２６日、殺人など重大犯罪の刑事責任を問う年齢について、現行の１４歳から１２歳に引き下げる刑法改正案を可決した。来年３月１日から施行される。近年、少年の凶悪犯罪が立て続けに起き、社会に衝撃を与えたことが背景にある。

　最高人民検察院によると、２０１９年に起訴された未成年者（１８歳未満）は、４年ぶりに６万人を超えた。

　中国中央テレビなどによると、湖南省では１８年、当時１２歳の男児が母親を殺害し、警察に拘束された。しかし数日で釈放され、再び通学しようとしたため、ほかの子供の保護者らが反対運動を起こした。１９年には遼寧省で当時１３歳の男子生徒が女児（１０）を性的暴行未遂の末に殺害したとして拘束され、３年間の矯正教育処分となった。

　中国では、人口抑制政策の影響で一人っ子が多いほか、親が出稼ぎをして子どもと長期間離れるケースも目立つ。凶悪犯罪の低年齢化について、中国中央テレビは、こうした環境が、「未成年の健康や成長に影響し、心理的なゆがみをもたらした可能性がある」と指摘している。