【徳島駅】家電やペットの死骸、鮮魚にアダルト雑誌、大量の腐った野菜も…迷惑ごみの実態を担当者に聞いてみた

※徳島新聞
https://www.topics.or.jp/articles/-/462409

徳島駅構内のごみ箱に、不適切なごみを捨てないように呼び掛ける文書が貼られている。これまでに捨てられたごみの具体例として、ドライヤーや大量の腐った野菜、ハムスターの死骸など驚くべき内容も記されている。県都の鉄路の玄関口で「顔」とも言える徳島駅のごみの実態はどうなっているのか。担当者らに話を聞いた。

　矢野秀樹駅長(57)によると、文書を掲示し始めたのは３年前。きっかけは、構内の自動販売機横に設置しているごみ箱の口にコーヒーカップがねじ込まれて使用できなくなる事例が頻発したことだった。これを受けて清掃担当者に捨てられるごみの状況を聞き取り調査したところ、汚物の付いたおむつや下着、物干しざお、鮮魚、アダルト雑誌などが持ち込まれて捨てられていたことが分かった。

　貼り紙による啓発を始めてからは悪質なごみ捨てはやや減ったものの、完全には無くなっていない。駅と駅ビルの清掃を担当するジェイアール四国メンテナンスによると、最近でもバーベキューで使ったと思われる網や炭、使用済みおむつやアダルトグッズなどが捨てられていた。駅ビルだけでなく列車内にも、食べ残しが入ったままの弁当容器やペットボトルが捨てられていることが少なくない。

　最も多いのは家庭ごみで、缶やプラスチックなどさまざまな種類が混ぜて捨てられており、開封して分別した上で処分する必要がある。一緒に生ごみが入っている場合は悪臭が発生しており、精神的な負担も大きい。雨風の強い日には壊れたビニール傘がごみ箱に突っ込まれていることも多く、傘の骨を細かく折るなどの処理に追われて作業時間内に業務を終えられないこともある。

　今では文書の掲示以外に、防犯カメラで録画していることを周知するステッカーを貼るなどして悪質なごみ捨ての抑止を促している。