新宿駅南口で路上ライブやってる奴がうるさくて迷惑だから嫌がらせしようと思う。　良いネタ教えろ

https://digital.asahi.com/articles/DA3S14133120.html

ノラの１５年後、心の揺れまで　永作博美「人形の家Ｐａｒｔ２」　経験や感情を駆使、役者修行

夫に支配されていた人生に気づき、自由を求め、ドアを開けて家を出ていくノラ。イプセンが１４０年前に書いた近代古典の名作「人形の家」にもしも続きがあったら――。永作博美がそんな難題に挑んだ現代劇「人形の家Ｐａｒｔ２」に主演する。１５年後、再び家に帰ってきたノラの運命は？

　「台本を読むと、どの言葉も辛辣（しんらつ）だし、初めて聞く納得度の高いせりふだったりする。物語の展開のスピードもすごい。とにかく面白かったので即座にやりたいです、と。ただ、正直もう少し途中で休めるのではと思いましたが」と笑う。

　米劇作家ルーカス・ナスが２０１７年にブロードウェー・デビューを飾った作品で、トニー賞８部門にノミネートされた。名作の続編という着想に加え、特筆すべきはその構成。５幕からなる劇はノラと夫トルヴァル（山崎一）、乳母アンネ・マリー（梅沢昌代）、娘エミー（那須凜〈りん〉）との２人芝居が連なる形で上演される。永作は出ずっぱりだ。

　家出の後、作家として成功したノラは夫との離婚手続きのために帰宅するが、３人と様々な会話を交わすうちに、過去への感慨や新たな感情にとらわれる。

　「書いた人も違うし、書かれた時代も違う。ノラは原作とはまったく別の人間ですが、一方で古典の世界へタイムスリップする印象もある。自分ではうまく言葉に出来ないけれど、どれも知っている感情が長くすてきなせりふに込められている。表面上は強くても、揺れている心を見ていただければ」

　永作をノラにと指名した演出の栗山民也とは、井上ひさしの「頭痛肩こり樋口一葉」「雨」でも組んだ。「時代背景やこまかい解釈を丁寧に説明して下さり、本の行間を見せてくれる。ダメ出しが多いのもありがたいです」

　ドラマや映画への出演が多いが、舞台も大切にしてきた。思い描いた演技に到達できず苦しんだ時期もあったが、自らの人生経験を重ね合わせて表現するようになり、迷いは晴れたという。地に足のついたその姿は、劇中の自立した女性・ノラにも通じる。

　「人間を表現するのに芝居だけでは追いつかない。自分の経験や感情を駆使しないと。役者にとって、経験は栄養なんでしょうね。ライブで激しく伝え、それを毎日繰り返しても、常に気づくことがある。私にとって、演劇は修行です」（編集委員・藤谷浩二）

　◇翻訳は常田景子。９日～９月１日、東京・新宿駅南口の紀伊国屋サザンシアターＴＡＫＡＳＨＩＭＡＹＡ。北九州、富山、京都、宮崎、豊橋、仙台を巡演。