【悲報】　86歳の夫が急死　→　残されたボケた妻(86)、エアンコンを使えず熱中症で死亡

妻が倒れていた和室では扇風機は動いていましたがエアコンはついておらず、
ふすまが閉めきられていた状態だったということです。

夫婦の関係者や堺市などによりますと、
▼夫は脳梗塞の影響で体が不自由だったほか、
▼妻は認知症で、２人とも軽度の介護が必要な状態だったということです。

関係者によりますと、妻は人に言われれば身の回りのことはできるものの、
自分で判断して行うことは難しく、夫が妻を介護する、「老老介護」の状態でした。
２人で助け合って暮らしていて、訪問介護などは利用していなかったということです。

警察は夫が急死したあと、残された妻がエアコンを使用せず、熱中症で死亡した可能性があるとみています。

夫婦が亡くなった当時、堺市では連日日中の最高気温が３７度前後の猛烈な暑さが続いていて、
妻が死亡したとみられる２１日の最高気温は３７.１度に達していました。

亡くなった夫婦の近くに住む８３歳の女性は、
「自宅から小林さん夫婦の様子が見え、仲の良い印象だった。
最近見かけないのでおかしいなと思っていた。
室外機から水が出ていなかったのでクーラーをつけていないんだなと思い、心配していた」と話していました。

７９歳の男性は、「旦那さんが川辺の草刈りをする姿や、近所の集会所に２人でよく足を運ぶ姿を見ていたが、
ここ４?５日、見かけないので不思議に思っていた」と話していました。

熱中症に詳しい大阪国際大学の井上芳光教授によりますと、高齢者は暑さを感じにくくなるため、
適切にエアコンを使うことが難しくなるということです。
このため、部屋に温度計を置いて気温を目で確認しながら、エアコンを適切に使ってほしいとしています。

また、年とともに汗腺の機能が低下して汗をかきにくくなることも、
熱中症の危険を高める要因だと指摘します。

特に介護が必要な人は、生活の中で汗をかく機会が少ないため、
汗腺の機能がより低下するということで、こうした人たちに対しては周囲のサポートが欠かせないとしています。

井上教授は、「行政から派遣される保健師や看護師が毎日見回るわけにはいかないので、
近所の方や、電話できる親戚の方が、どんな生活をしているか、
エアコンをつけているかなど声かけをしてほしい。
本人に、体調管理を任せきりにしないことが重要です」と話していました。