Suicaがない“JR最弱”企業、QR切符アプリで会員12万人。地元出身記者が見た「交通系IC空白地帯」JR四国の逆転戦略
SuicaやPASMOなど鉄道利用を含め日常生活に欠かせない交通系ICカード。年末年始の帰省でも利用する機会は多い。
主要な交通系ICカードでは、Suica(JR東日本)のほか、ICOCA(JR西日本)、Kitaca(JR北海道)、TOICA(JR東海)、SUGOCA(JR九州)など、各エリアでJR各社が独自の交通系ICカードを手がけている。ただ、JRグループで唯一「交通系ICカード空白地帯」がある。JR四国(香川県高松市)のエリアだ。
JR四国は、年間の営業損失130億円(2024年度)の赤字路線。コスト負担が厳しく、これまで導入を見送ってきた経緯があるが、代替手段として同社は2022年11月から、独自の電子切符アプリ「しこくスマートえきちゃん」(スマえき)の利用拡大を進めてきた。
設備負担の大きい交通系IC導入をスキップし、低コストな電子切符アプリを推進する、地方交通の決済テクノロジー戦略を取材した。
JR四国が導入を進める「スマえき」は、専用アプリ(iOS /Android対応)に紐づけたクレジットカードでJR四国管内の在来線切符を事前購入できるアプリだ。
筆者は四国・徳島出身で、年に何回かの帰省時に、JR四国路線で鉄道移動している。このため、JR四国のスマえきサービスが徐々に普及していることも、2022年11月のサービス開始から数年がかりで定点観測してきた。
JR四国への取材によると現在、会員数は約12万人。サービス開始後、アプリの大型アップデート(2023年4月)でQRコード表示機能や、特急券・定期券の購入にも対応した。
乗車時にアプリ内のQRコードを改札の読み取り機にかざすか、駅員や乗務員にスマホ画面を直接見せることで利用する。直近12月1日のアプリ更新で動く背景画像や、スクリーンショット防止機能(スクリーンショットを撮ると画面が真っ黒になる)を備えたことで、不正対策にも取り組んでいる。
アプリ導入前の2022年11月以前がどんな状況だったかといえば、各乗車券は券売機やみどりの窓口で購入する必要があった(ICOCAを利用できる高松駅など一部の駅は除く)。また、定期券は「紙」が残る(一部では磁気カードも)。紛失しても再発行はできず、再度購入する必要があるなどの欠点もあった。
■JR東の「売上高50分の1」、自動改札3駅のみ・無人駅86%
JR四国が交通系IC導入に踏み切れなかったのは、前出のとおりコストのため。ただ、実際どの程度「ビジネス的に厳しい」状況なのかは、取材を通して改めて認識させられることになった。まずJR四国の売上高は直近の通期決算で552億円(2024年度)。この規模は、JR最大の売り上げ規模を誇るJR東日本(2025年3月期で2兆8875億5300万円)の約50分の1以下。JRグループ内では最小規模だ。ちなみに営業損益は前出のとおり-130億円の営業赤字になっている。
車両の保有数はJR東日本(1万2216両)の約30分の1(404両)、複線化率6%(JR平均33.2%)、電化率27.6%(同56.2%)と、いずれも低い数字にとどまる。記者の出身地である徳島県は、全国で唯一「電車」が運行していない都道府県としても知られ、地元民は「汽車」と呼ぶことが多い。
四国では「瀬戸大橋」(1988年4月)や「明石海峡大橋」(1998年4月)がそれぞれ開通し、本州とつながったことで若年層の人口流出が進行。もともと自家用車中心の社会だったことや少子高齢化も進んだことで、JR四国の事業環境は悪化の一途を辿った。
JR四国がなぜここまで赤字体質なのかは、構造的な問題が大きい。細かくは言及しないが、国鉄分割民営化(1987年4月)以降、経済規模が小さい四国エリアのみで運営することになったため、他のJRのように都市部でのドル箱路線のようなものが存在しないのだ。グループ内で唯一、新幹線もないため、客単価も上げにくい。
加えて、JR四国は、経営環境の悪化も深刻だ。人手不足などを理由に、有人駅は全259駅中36駅まで減少し、無人化率は86%(2025年12月時点)に達している。無人駅223駅のうち、141駅(無人駅全体の約63%)では券売機も設置しておらず、利用者は乗車後、車内での切符購入か、駅到着後の清算が必要だった。
自動改札機の設置駅は高松駅、松山駅、高知駅にとどまり、徳島駅は、県庁所在地の駅でありながら自動改札がない。朝の通勤・通学ラッシュ時も駅員が定期券を目視で確認したり、直接切符を回収したりするなど、都市部住人からすれば懐かしいスタイルが今も続く。
※以下引用先で
https://www.businessinsider.jp/article/2512-jrshikoku-ticket-app-strategy/
BUSINESS INSIDERDec 29, 2025, 5:35 AM
乗客が少ないからこそ車掌とかの目視で対応できるってのもある
なるほどね
永久に黒字化は無理だろう
ランニングコスト考えないだろw
たしか静岡と同じくらい
4県でそれじゃあ採算取れん訳だね
QRは切符の代わりだろうけど、Suicaの次どうするのか。
立派な橋をつくってあげたじゃん?
アプリ化して無人駅率86%まで高めたんならすごい効率化じゃね?
もうほとんど駅員いらないってことじゃんw
1時間に1本にされたし、駅も昔は駅員数人居たのにいつの間にか無人駅になってるし
露骨にコストカットして行ってる気がするよJRは
やっぱ国鉄のままの方が良かったんじゃない?
しかし、社会インフラであるが故に不採算路線でもそう簡単に
廃止するわけにはいかないので、その点は一長一短なんだろうな
北海道と四国は大赤字だぞ
九州は不動産会社、東日本はサービス業
まともに鉄道で稼いでるのは東海くらい
またバスや鉄道の時代が来ると思うよ、それでいいかは別だけど
良心に依存?
地方だとほぼ無いに等しい感じなのは
やはり人が少なくて採算が取りにくいって所なんだろうな
しかしJRは元国鉄の社会インフラだからそういう場所でも
維持し続けないといけないジレンマ
高知黒潮鉄道とか土佐電、伊予鉄、琴電
がなんとかやれてるんだから
JRもなんとかがんばってほしい
しかも乗り継ぐ場合は切符買うの一択とか駅に一切表示されてない
そもそも分割時東海なんてわざわざ作らなければ良かった
ガチでそれくらいしか交通手段がない所も多いからな…
役所じゃねえんだから
在来線に乗らないのは沿線住民なんだよ




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