揺れは「車が跳びはねるぐらい」　震度6強、連休中のにぎわい直撃

震度6強の揺れが石川県の能登半島を襲った。約1年前に震度6弱の揺れがあったばかりで、今回は犠牲者も出た。続く「群発地震」は、新型コロナ禍から回復の兆しを見せる大型連休のにぎわいも直撃した。

「被害は去年よりもひどい」
　石川県珠洲市正院町の自宅1階で寝ていた西村信子さん（77）は、強い揺れで目が覚めた。ふすまや扉が倒れ、迫ってくる。無我夢中で高さ50センチほどのテーブルの下に身を隠した。あたりが真っ暗になり、1階部分がつぶれたことに気づいた。

　「どうしよう」。30分ほどして、近所の男性が「信子さん」と呼ぶのに気付いた。男性が消防に通報し、約1時間で脱出できた。「ケガがなくて良かった」と絞り出すように話し、夫の一雄さん（80）は「奇跡やね」とつぶやいた。

　近くにある羽黒神社の宮司、高山哲典さん（57）は地震を受けて、すぐに自宅から神社に向かった。高さ5～6メートルほどの鳥居が倒壊し、本殿内にあるこま犬や石灯籠（どうろう）も倒れ、扉のネジ式のかぎが壊れていたという。

　かぎは昨年6月にあった震度6弱の地震で壊れ、直したばかり。本殿は基礎から傾き、まだ補修に手が回っていなかった。高山宮司は「今回の被害は去年よりもひどい」と話した。

昨年被害の見附島、また崩落？
　この日はゴールデンウィーク…(以下有料版で，残り908文字)

朝日新聞　2023年5月5日 19時51分
https://www.asahi.com/articles/ASR556GZQR55PTIL008.html?ref=tw_asahi

叫ぶ近所の男性
つぶやく夫