火事だ！１１９番 → 消防車とトイレカーが来た

東京消防庁は「トイレカー」という車両を全国に先駆けて取り入れた。

多くの消防隊員は勤務中、熱中症になることを防ぐ程度の必要最小限の水分しか摂取しないことが多かったという。
現場でトイレに行きにくいからだ。

活動中には、黒いすすや泥、水などさまざまな汚れが防火服や長靴にべったりと付く。
現場近くでトイレを借りれば、便器や床などを汚してしまう。
瀬戸さんもかつて、付近のコンビニでやむにやまれずトイレを借り、すすだらけの長靴で足跡を付けるなどして汚れを残してしまったことが何度かあったという。

東京消防庁は2021年4月、約5000万円をかけて「トイレカー」を導入。都内各地に駆け付けられるようにと都心の神田消防署に配置した。

車両は消防車と同じ真っ赤だ。車両左側から入ると男性用トイレがある。小便器と個室が2つずつあり、手洗い所も備えている。
車両後部には、更衣室も備えた女性用個室をしつらえている。
いずれも、オフィス内と見まがうほどの清潔さや明るさを保っている。新幹線などと同じ「真空吸引式」で、排せつ物と少量の水をタンクに吸引し、専用のバキュームカーで回収する。

出動するのは、3～4時間以上の活動が見込まれる現場で、今年8月末までに都内全域で計66回出動した。
　火災現場で使用したという神田消防署消防副士長の谷川萌菜さん（25）は「女性にとって、トイレがあるというのはかなり安心。女性隊員も結構使っている」と話す。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/202370?rct=t_news

男性用

女性用