本田圭佑らが社内クーデターを起こすも失敗。現役社員が異常な内情を暴露

【独自】「スタートアップのガバナンスに一石を投じる問題」挑戦者支援のWEINが崩壊──本田圭佑氏らもすでに退任
岩本有平：編集部
2021/2/24 08:15

ネスレ日本代表取締役社長兼CEOの高岡浩三氏、プロサッカー選手であり事業家・投資家としても活躍する本田圭佑氏、FiNC Technologies創業者の溝口勇児氏──ベテラン経営者、ビジネスにも明るい著名人、スタートアップ起業家がタッグを組み、鳴り物入りでスタートしたはずだったベンチャー支援・ファンド運営のWEINグループが大きく揺れている。

昨年末から溝口氏とその他の経営陣の対立が続いた結果、グループ会社では（詳細は後述するが、WEINグループは実質的なホールディングス会社、その傘下で事業を行うグループ会社2社、溝口氏の資産管理会社、ベンチャー投資ファンドからなる）は、1月末までにほぼすべての社員が退職。2月19日には、グループ会社の代表退任、ファンドのGP（無限責任組合員：ファンドの責任者となる出資者）の退任などが相次いだ。冒頭に挙げた高岡氏、本田氏の2人もファンドを離れており、溝口氏だけが残った状態だ。
https://signal.diamond.jp/articles/-/588

WEINの一員として見てきたことを、すべて話します。
前谷優太
2021/02/25 07:18

WEINの前谷優太と申します。

今回下記の記事が出た影響で、多くの方から僕に、連絡や問い合わせが来ております。
【独自】「スタートアップのガバナンスに一石を投じる問題」挑戦者支援のWEINが崩壊──本田圭佑氏らもすでに退任
https://signal.diamond.jp/articles/-/588

最初から最後まで渦中の1人として巻き込まれた僕としては、この件を言及するかどうかについて最後の最後まで悩みました。

それこそ元上場企業の社長や本田圭佑さんや高岡浩三さん含めて、海千山千の人たちに対して、たとえ本当のことであったとしても22歳の自分が何か言及をすることは、本当に恐怖でしかありません。

最終的にこの記事を出すことで、何かしらの形で報復されるのではと、正直足が震えています。

ですが事実無根のことや、切り取られて印象操作された記事で、WEINが掲げたビジョンを達成できなくなってしまうのは、どうしても嫌だったのでこのnoteを投稿いたします。

(こういった文章は表に出すのは今回が初めてですが、可能な限り客観的な事実を記載していき、解釈を入れないように注意してまいります……。)
https://note.com/ugokuhonya/n/n6dd5b816560f

朝の9時になってMTGが始まると、本田圭佑さんが
「今日はアジェンダを変更して話したいことがある。
ミゾには、WEINの代表を降りてほしい。理由は言わなくてもわかるだろ。」
と話を切り出しました。

それに対して溝口さんが
「本当に心当たりがない。理由を説明してほしい。」
と返すと、西本さんが溝口さんの退任すべき理由を会議で説明し始めたのです。

会議の様子は、かなり一方的なものでした。

一方的に退任を迫る理由を西本さん達から話された後に、溝口さんがそれに対して説明を行おうとすると、
西本さんや本田さん達がその言葉にかぶせて
「言い訳をするな」
「まず最初に謝れ」
「代表を降りると今言え」
「お前が辞めても、こっちはなんとかやっていく」
「この場で自分がしてきたことをちゃんと認めないと、お前の起業家生命は終わる」
などとの発言をし、全く溝口さんの話を聞こうとはしませんでした。

それでも溝口さんは説明しようとしていましたが、
何度も西本さんや本田さん達に遮られて、あんな状況ではとてもまともに話をすることは出来ません。

そして1時間ほど経過したタイミングで、本田さんが
「西本さんのアカウントが2つあるが、この裏には全社員がいる。」
と打ち明けました。
後から西本さんや、取締役になる予定だった生雲さんに聞いたことですが、この会議を全社員に聞かせるために、本田圭佑さんが招集をかけていたそうです。

溝口さんは、何度も何度も、
「事前にただの一度も事実確認や相談もなく、なんでそんな事をするんだ」
と言っていました。

そして僕は、12月21日に、WEINの広報責任者である瀧本さんに話を聞きに行ったのです。

すると西本さんのこれまでの言及が嘘で溢れていることを裏付ける、
第三者調査などの証拠の数々を見せてもらう事ができました。

西本さんや本田さん達が、追求内容の証拠を出せなかったのに対して、
溝口さん側はそれが事実無根である証拠をどんどん出していました。

また言及内容の1つである「訴訟リスク」に関しても、西本さんが作り上げ捻じ曲げられた事実でした。

実際の訴訟リスクは西本さんが「溝口を訴えろ」と投資先や支援先にもちかけただけで、本人は訴訟する気がまったくなかったのです。
※こちらに関しては第三者も含めた場で、その起業家自身が事実無根であると発言したことを後で知りました。

これらを聞き、僕はかなり衝撃を受けたのです。

たしかに、西本さんが溝口さんに言及していることが、
事実であることを証明する客観的証拠は、西本さん側からは、一度たりとも出てきたことはありませんでした。

メンバーを説得するときのセリフは毎回
「本田圭佑、高岡、岡本もこっちについている」
だけだったことを記憶しています。
（略）
なぜ社員が半数も辞める結果になったのか？

では一体なぜ彼らが西本さんに騙されてしまったのか。

一番の理由は西本さん達による徹底された情報統制です。

WEINのメンバーのほぼ全員が、溝口さん側の話を聞くことを止めていました。

もし溝口さん側の人間と連絡をとったら、もう西本さんや本田さん、高岡さんたちとの関係性が完全に切れてしまう。残ったみんなから裏切り者扱いをされてしまう。

そういった恐怖によって、ほとんどの人が溝口さん側の話を聞けなかったのです。

事実、溝口さん側の話を聞きに行った2日後の12月23日に、僕はWEINのあらゆるグループから削除されました。
※以下参考画像

溝口さんと連絡を取るだけでも、裏切り者扱いされることを、全員に見せしめるための行為だと感じました。

逆に、溝口さんから一度でも直接説明を聞いた人は、ほぼ全員WEINに残っています。

思い返すと、
12月1日に溝口さんが本田さんに対して繰り返し伝えていた、
「なんで俺に一度たりとも事実確認してくれなかったんだ」
という言葉に対して、本田圭佑さんは、
「社員や投資先にも、直接話は聞いている」
と繰り返し答えていました。

しかし、本田さんと社員を繋いだのは、西本さんです。
おそらく西本さんは、自分に都合の良いことを言ってくれる社員だけを本田さんに繋いでいたんだろうなと、僕は思いました。